2005年04月19日

美術展:歌川広重のすべて 第一部

太田記念美術館では開館25周年記念の特別展として『歌川広重のすべて 第一部』を観てきた。

3ヶ月にわたって広重の作品をシリーズ展示するという。4月の第一部では、版画ではなく肉筆画の展示が中心だ。広重の版画の有名な作品はたくさん見ていたが、あまり肉筆画は見ていなかった。そういう意味では貴重な美術展だった。が、絵としてはそれほど面白くはない。

水墨画のような雰囲気の風景画ではやたらとぼかしを使っていたり、正攻法の美人画などもあって、「へえ、これが広重か」と思わせるのだが、やはり有名な版画の風景画の方がいい。広重の魅力は構図の妙技にあると私は思っている。それが今回の肉筆画があまり見られない。全体に凡庸なのだ。

広重ファンならば見聞を広めるために見ておいたほうがいいが、一般向けではない。5月の第二部は版画、6月の第三部は「名所江戸百景」シリーズ全点を展示するというので、この機会に広重の浮世絵をまとめて見たいという方はそちらへどうぞ。


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