『失踪日記』(著者:吾妻 ひでお ,出版社:イーストプレス)
吾妻 ひでおのマンガ。Amazonにあった出版社からのコメントは以下の通り。
「全部実話です(笑)
突然の失踪から自殺未遂・路上生活・肉体労働、アルコール中毒・強制入院まで。
波乱万丈の日々を綴った、今だから笑える赤裸々なノンフィクション!
カバー裏にシークレットおまけインタビューが掲載されています。」
人気漫画家の吾妻氏は乗り気でない仕事をたくさんかかえてイヤになっていたようだ。ウツと不安に襲われることもあったという。ある日、タバコを買いに行くといったまま失踪してしまう。一度帰宅して、すべての仕事をキャンセルして、ホームレス生活に突入。(実際には家はあるのでホームレスではない。家があるのに路上生活という奇妙な生活スタイル)
冬の寒さの中すさまじい生活を続けるのだが、やがてホームレスにも慣れてうまく食事を得る方法を発見する。余裕ができると今度は退屈し始める。その後、配管工になって働くのだが、漫画家に戻らないところがまた不思議。その仕事も人間関係など面倒なことがあって、やめてしまう。そこでどういわけか漫画家に復帰する。
後半はアルコール依存症で入院したときの体験記。なんとも奇妙な患者たちの世界が描かれる。
心理描写があまりないので失踪の理由やアルコール依存症になるいきさつがあっさりしすぎていている。家族とのやり取りなど笑えない部分はあえて書かなかったそうなので、読者にとっては肝心な部分が抜けてもいる。このマンガで笑いたいわけではないので、そこらあたりをもっと掘り下げて欲しかった。
でも、これはこれで面白い。おすすめ。
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