2004年09月29日

書評:過ぎ去りし日の恋人たち/イジス

『イジス写真集1 過ぎ去りし日の恋人たち』(トレヴィル/リブロポート)

ロニスの写真集を読んだ日(つまりクラインの写真展でがっかりした日)にイジス(IZIS)の写真集も2冊読んでいたので簡単な報告を。(写真集も「読む」っていうのか?)

イジス(1911-1980)はリトアニア生まれのユダヤ人で19歳でパリへ移住している。本名はイスラエル・ビーデルマン。「イジス」はユダヤ人にはきびしすぎた時代を生きるための偽名だ。

小さい体裁の写真集だ。集められた写真はタイトル通りパリの恋人たちが多い。写真の登場人物たちはモノクロの柔らかいトーンの中で安らいでいるようだ。ちょっと前に流行した「いやし系」といったところ。

おそらく若い女性に売ろうと企画されたのだろう。甘ったるくおセンチな印象の写真ばかりなので不満が残る。イジスがどういう写真家か知るよりもオシャレな写真を楽しみたい人向けだ。

この写真集は絶版で古本を入手するしかない。それならいっそのこと洋書を購入するのもいいかもしれない。

a8ba9452.jpgちなみにイジスの写真で私が一番好きなのは、パリの花売り母子の写真。タイトルは何というのだろう。この写真集2に含まれているが、どういうわけかサイズが小さかった。この写真のポスターかポストカードが欲しい。


photo by IZIS


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この記事へのコメント
■投稿者:himeko at 2005年04月16日 11:27
cozy 様

この写真のタイトルは、「ヴュクトール=バッシュ広場 パリ1950年」、ちなみに、フランス語では、”ler mai.place Victor-Basch Paris 1950 ”です。 私もイジスの写真の中の好きな一枚です。たぶんイースターの時にスズランの花を売っているものだと思われます。
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■投稿者:Cozy at 2005年04月16日 22:15
わざわざありがとうございます。
その後、写真展の図録をオンラインの古本屋で購入したので、今ではわかります。しかし、これを見ると邦題の方は「5月1日のヴュクトール=バッシュ広場 パリ1950年」と日付がついています。
これだとメーデーになりますね。イースターよりちょっと後ではないでしょうか。
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■投稿者:himeko at 2005年04月17日 21:53
cozy様、
5月革命記念日だったんですね。ありがとうございました。それにしても、まだ雨が冷たそうですね。また、Cozyさんのお薦めの写真集を紹介して下さい。
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