2004年10月21日

書評:下町純情カメラ/大西みつぐ

下町純情カメラ』(大西みつぐ、判佝納辧

畔幻砲琉貂。このシリーズは趣味の文庫としてなかなか個性的な本を出している。写真関係が多いのでおすすめだ。


大西みつぐさんの本を読むのは4冊目(写真集もふくむ)。私は大西さんの『はじめての一眼レフ』(講談社現代新書)でカメラの基本を覚えた。そういう意味では書物上のお師匠さんということになる。

本書は、下町の写真の間に大西さんのエッセイがポツポツと挿入されている体裁。写真はどちらかというと平凡ではないだろうか。写真集『遠い夏』のような不思議な感覚の写真はあまりない。そのぶん本来の雰囲気を大切に写しているわけで、これはプラスに評価したい。雑誌でよく見るキレイな東京しか知らない人にはびっくりするような古くてちょっと貧しい東京がそのままの姿で写っている。

エッセイでは庶民派というよりも下層階級出身であることを明確に述べている。裕福でない家庭の一人っ子の思い出の中で、カメラとの出会い、下町散歩への萌芽が語られている。

大西さんらしい個性のよく出た一冊といえる。

はじめての一眼レフ』(講談社現代新書)…私が初めて読んだカメラ本。
デジカメ時代のスナップショット』(平凡社新書)…私が読んだ大西本の2冊目。内容はあんまり評価しない。
遠い夏―大西みつぐ写真集』(ワイズ出版写真叢書)…大西節炸裂の写真集。これがわかる人はいい目をしている。

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