2004年11月07日

書評:デジカメだからできるビジネス写真入門

『デジカメだからできるビジネス写真入門』(田中長徳、岩波アクティブ新書)

デジカメが普及価格になってから、プロカメラマンの仕事が減っているという。それを加速するかのようなプロカメラマンによるビジネス写真入門だ。

田中長徳といえば、ライカやクラシックカメラに関する著作が有名だが、本書ではそういうマニアックな薀蓄は影をひそめ、仕事に役立つちょっとしたテクニックやコツを読みやすい文章で教えてくれている。とくに物撮りの方法などはさすがにプロだ。「あ、なるほど」と思わせる。自分でビジネス写真を撮る必要があるひとにはちょうどいい入門書だろう。

しかし、本書の魅力はそういう実用性以外にもある。さまざまな経験談、裏話をちりばめながら、楽しく読書が出来る。さすがに人気作家だ。軽妙な文章が心地いい。

掲載された写真もけっこう楽しめる。作品として評価できそうな出来のもの、プライベート風のもの、本文に関連した作例。こういうカメラ本も悪くないと思ったが、こういう本は物撮りの仕事がなくなっても食っていける人だから書けるのだ。大多数のプロカメラマンにはつらい一冊だ。

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